本日の神社は苗栗「通霄神社」。
新竹市と台中市の間にある、微妙に影の薄い苗栗県(びょうりつ:ミャオリー)の「通霄鎮」(つうしょう―ちん)にある神社跡。
1937年頃に鎮座し、祭神は天照大神・北白川宮能久親王。戦後は鄭成功他を祭神とした忠烈祠として使用していたが1993年に「移祀」(⋯⋯日本で言うところの「遷宮」かなぁ)、実質廃寺状態のところ1999年の地震で損壊という歴史を持っています。
しかし台湾アイデンティティブームさなかの2002年に文化財指定されると、2005年に大修復が行なわれ、現在では桃園神社に次ぐ保存度の神社遺構となっています。
通霄神社の見事なところは鳥居で、一の鳥居と拝殿前の二の鳥居は桃園神社と違って完全に姿をとどめています(この鳥居が忠烈祠時代にもこの姿だったのかは今後調べる予定)。
手前の社務所は2005年には居住者がいたため修復できず、廃墟寸前になっていたところ、2016年に退去したため2018年現在は保存工事が開始されています。早く直った姿が見たいですね。(写真右が社務所の保護屋根)
拝殿は1947年に閩南式に改築され、日本時代の面影はほぼありません。どうも日本時代の柱や梁が使われてるらしいんですが、うーんよくわからんというのが本音(横側から屋根をみると神社建築のような感じもする)。
本殿は忠烈祠時代に完全に撤去され、現在は基壇が残るのみ。
私が取材した当日も若い台湾人やファミリーが遊びにきていて平和そのもの。今後もそんなスポットであってほしいですね。
神社の裏山には旧日本軍の「虎頭山」要塞。大砲の形をした日露戦勝記念碑が「光復祈念碑」として残っていて、天気の良い日には大パノラマが見渡せます。
アクセスは台鉄通霄駅より徒歩すぐ。
そういえば中華航空の子会社マンダリン航空が昨日6月14日から成田―台中線に就航しましたけど、台中空港からは車でたった30分、空港最寄りの沙鹿駅からも台鉄で30分なので、マンダリンで台湾行かれることあったら通霄に行ってみてください(ぶっちゃけ台中市内はそんなに見所ないしような気もするので・・・)。